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本の紹介 2019−28 メルカリ 奥平和行

孫さんに続いては、日本初のユニコーン、メルカリの創業に関する本です。読み始めて最初に驚いたのは、なんと社長の山田進太郎さんは私の出身校である愛知県の東海高校の後輩でした。いろんな有名人のいる学校ですが、メルカリの社長が東海出身とは知りませんでした。
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さて本の感想ですが、孫さんと同じように創業者の不思議なパワーとそれに集まる人々の力、資金の集め方など共通する点が多々あることに築いたことでした。もう少しこの手の本を読むと公式が見つかるかもしれません。特に人脈とそれをうまく生かすための能力は企業を超スピードで成長させる原点ということです。例えば技術系で成功する人、小売りやサービス業でビジネスモデルで成功する人など業種によって様々ですが、自分の能力で成長している様な気がします。しかしITの様なスピード感はありません。それに比べIT系で成功する企業は社長の個人的な能力よりビジネスモデルの構築とそれを実現するための人集めの長けているということの様な気がします。新しい仕組みを見つけ、技術者を集め、トップがわかりやすいプレゼンをし、資金を集める方法はほとんど同じといって過言ではありません。そして集めたお金の使い方も共通しているような気がします。利益より成長を重視し、赤字でも潤沢な資金で世界の仕組(プラットフォーム)を作るまで劇進する。その姿に人は共感し、儲けの匂いがしてお金が集まる。そんな展開なのでしょう。
メルカリも最初は「なめらかな社会を作る」というわかりにくいミッションでしたが、求心力を高めるためにその内容を精査し新しいミッションとして「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレースを創る」に変更しました。これによってアメリカ進出は明確な方針となり、フリマの世界展開を急いでいるのでしょう。
先日新聞でメルカリのニュースを見ました。赤字は拡大しており、その原因はアメリカにかかるコストとのことでした。山田社長は赤字のことよりいかに世界のプラットフォームを作り出し、メルカリ帝国にするかしか考えていないのでしょう。でもそれは正しい選択だと思います。数々あったフリマ系のサイトの多くはなくなり、SNSで名をあげたミクシーなど話題の会社もあっという間に消え去るこの業界です。てっぺんを取るまでは安定はないのでしょう。今後のメルカリの活躍が楽しみです。
IT創業系の本はそんなスリルと躍動感があり、読み終わった後自分も何かしなければ、と高揚させてくれるよさがあります。私も気合いを入れて事業活動を見直して見たいと考えました。

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